マダニ駆除薬（猫）

マダニはダニの一種であり、草むら、やぶ、公園など、植物が豊富な場所に生息しています。
マダニは猫の皮膚に寄生し、血液を吸いながら生息します。

猫は体毛が密集しているため、マダニの存在を確認することが難しく、発見した際にはすでに大量に増殖しているケースもあります。

マダニの寄生はかゆみや痛み、そして重篤な感染症のリスクにさらされる危険性があります。 これらのリスクから猫を守るためにも、十分なマダニ対策が必要になります。

マダニは草むらや河原など、湿気の多い自然環境に多く生息しています。
外にお出かけする機会がある猫がこれらの場所に近づくと、マダニに寄生されるリスクがあります。

また、他の猫や犬と一緒に暮らしている場合、そこから感染する可能性もあります。

特に放し飼いをしている猫は野外での活動が多いため、マダニに対する感染リスクが非常に高いです。

マダニの感染経路は多岐に渡るため、猫を放し飼いにしている場合は室内飼いの検討や、定期的なマダニ予防が必要となります。

マダニは猫の耳裏や耳の内側、目の周りなどに寄生しやすい傾向があります。

特に耳の裏や内側は暗く湿気がたまりやすいため、マダニが好み、隠れやすい環境です。

また、目の周りは皮膚が薄く、マダニが血液を吸いやすい部位でもあります。
猫がマダニに寄生されていない確認する場合、耳や目の回りを定期的にチェックすることが重要です。

猫にマダニがついているのを見つけた場合、マダニがまだ皮膚に噛みついていないなら、なるべく早く取り除いてください。

取り方としてはピンセットやブラシ、粘着テープなどを使用して、マダニを潰さないように慎重に取り除きましょう。

ただし、すでに皮膚に噛みついて吸血している場合は、無理に引っ張ったり、潰してはいけません。

この場合は、すぐに動物病院で処置してもらいましょう。

猫にマダニが寄生することで、以下の症状が見られることがあります。

マダニに噛まれることで、激しいかゆみが現れる可能性があります。
また、マダニの唾液や排泄物により、アレルギー反応を起こすこともあります。

さらに、マダニが媒介する感染症による症状も懸念されます。

特にSFTS(重症熱性血小板減少症候群)は、マダニにより媒介されるウイルスで引き起こされる、危険な感染症です。

SFTSは食欲の消失や発熱などが見られ、死亡する場合もあります。

室内飼いの猫であれば、マダニによる感染症の心配はほとんどありません。

しかし、放し飼いの猫は野外での活動が多いため、マダニに寄生されるリスクが高まります。

また、マダニは猫だけでなく、人間にも感染症を引き起こす危険性があります。

マダニによって引き起こされる感染症SFTS(重症熱性血小板減少症候群)は、人間にも感染し、死亡例も報告されています。

このため、猫のマダニ対策は猫だけでなく飼い主さんの健康を守るためにも重要です。

室内飼いの猫はマダニによる寄生の心配はほとんど必要ありません。

しかし、放し飼いの猫は十分な注意が必要です。

また、保護猫活動や地域猫のボランティア活動を行っている方も、注意する必要があります。

マダニは様々な感染症を引き起こす原因となるため、猫だけではなく人間にとっても危険な存在です。

このため、定期的にマダニの存在を確認し、マダニ駆除薬を用いて確実な駆除を行う必要があります。

猫のマダニ駆除薬の購入方法は主に、動物病院で処方を受ける、動物用の医薬品を取り扱っている通販サイトで購入するという方法があります。

病院で処方を受ける場合、お薬代の他に初診料や再診料が必要となります。

一方で通販サイトは処方箋が必要ないため、費用はお薬代のみです。

猫のマダニ駆除薬には、主に以下の種類があります。

種類ごとに使用方法が異なるため、猫にストレスを与えずに投与できるものを選びましょう。

ここでは、それぞれのタイプの特徴について詳しく解説します。

スポットオンタイプは、猫のマダニ駆除薬の中でも主流なタイプです。

首筋や背中などの部位に滴下することで、一定の時間をかけて成分が体中へ行き渡ります。

駆除薬の成分が皮膚から吸収され、血流によって成分が拡散されることで、マダニを死滅させる作用を発揮します。

スポットオンタイプのメリットは、猫のストレスを最小限に抑えながら、駆除できます。

タブレットやチュアブル型の食べるタイプのマダニ駆除薬は、猫が好む味や香りが付けられ、投与しやすいように工夫されています。

猫の体内に取り込まれると血液中に成分が行き渡り、マダニを駆除します。

食べるタイプのメリットは、猫が好んで食べる工夫がある、投与後の皮毛への残留がない点です。

スプレータイプのマダニ駆除薬は、猫の体に直接吹きかけて使用します。

マダニを死滅させる成分が含まれており、成分が皮脂腺に蓄積され、皮脂とともに徐々に皮膚上へ放出されます。

スプレータイプのメリットは、速乾性があり長時間にわたって効果を発揮することです。

猫のマダニ駆除薬の選び方として、食べるタイプのお薬が苦手な猫には、スポットオンタイプやスプレータイプのマダニ駆除薬が適しています。

濡れるのが苦手で、スポットタイプやスプレータイプの使用がストレスになる猫には、食べるタイプの駆除薬が適しています。

猫のマダニ駆除薬を選ぶ際には猫の性格や好み、その時の健康状態に応じて、適切なタイプを選ぶことが重要です。

■価格：1箱6錠：12,900円～
■効果：ノミ・マダニ駆除、ノミの卵のふ化や幼虫の成長阻止
■副作用：アルコールの刺激による皮膚のかぶれ

フロントラインプラスは、ノミやマダニの駆除だけではなく、卵のふ化による繁殖や、幼虫の発育を阻止する寄生虫駆除薬です。

スポットオンタイプのため、食べるタイプの駆除薬が苦手な猫におすすめです。

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■価格：1箱6錠：10,100円～
■効果：ノミ・マダニの駆除
■副作用：報告されていません。

食べるタイプのクレデリオ錠はビーフフレーバーのため、猫が興味を示しやすく、好んで食べられる工夫がされています。

このため、投与成功率は99%とされています。

いつものフードに混ぜて投与できるため、駆除薬で体が濡れるのを嫌う猫におすすめです。

＞＞クレデリオ錠(猫用)の詳細はこちら

■価格：1本100mL：3,900円
■効果：ノミ・マダニの駆除
■副作用：アルコールの刺激による皮膚のかぶれ

スプレータイプのフィプロフォートスプレーは、猫の体重や年齢に関係なく使用できます。

生後2日目から使用できるため、子猫にも投与できます。

＞＞フィプロフォートスプレーの詳細はこちら

■価格：1箱3本：6,500円～
■効果：ノミ・マダニ・耳ダニ・回虫・鉤虫・条虫の駆除、フィラリア予防
■副作用：食欲不振・嘔吐・下痢など

ネクスガードキャットコンボはノミやマダニだけではなく、フィラリアの予防も行えるオールインワンタイプの寄生虫駆除薬です。

猫の寄生虫駆除薬の中でも、最も多くの寄生虫駆除に対応しているため、これ1つで駆除が行え、投薬による猫の負担も軽減できます。

＞＞ネクスガードキャットコンボの詳細はこちら

猫のマダニ駆除薬は、それぞれのタイプによって投与方法が異なります。

猫のマダニ駆除薬の使用には、いくつかの副作用が報告されています。

一般的な副作用には、かゆみや赤みなど、軽度の不快感が挙げられます。

また、薬剤に含まれる成分に対して、アレルギー反応が起こる可能性もあります。

特にアルコールに対してアレルギーがある場合、皮膚のかゆみや発疹、脱毛など現れる場合があります。

脱毛が緩和するまでに1ヶ月ほど要することもあるため、異常が見られた場合は使用を中止し、速やかに獣医師に相談しましょう。

猫用マダニ駆除薬に関する、よくある質問を紹介します。

マダニを素手で取ることは感染症のリスクを伴うため、危険です。

マダニが猫の皮膚に噛みついていない場合は、ピンセットや粘着テープなどで取り除いてください。

すでに吸血している場合は無理に引っ張ると、ダニの頭部が皮膚内に残り炎症を起こす危険性や、血が逆流し病原体が体内に入り込む可能性があります。

すぐに動物病院で処置してもらいましょう。

子猫の場合は、生後6週間目以降から投与が可能です。

生後5週間未満の場合は、一般的にマダニ駆除薬の使用は推奨されません。

なお、スプレータイプでは生後2日から使用できるマダニ駆除薬もあります。

市販のマダニ駆除薬は動物病院で処方されるマダニ駆除薬に比べて、効果は劣ります。

動物病院で処方される駆除薬は、マダニを効果的に駆除できます。

一方、市販薬として販売されている駆除薬は、マダニを避ける忌避効果が主な効果になります。

マダニが猫に近づくのは防ぎますが、既に寄生しているマダニを駆除する効果は期待できません。

猫の放し飼いは、マダニなどの寄生虫に寄生されるリスクだけでなく交通事故や病気、感染症、望まない妊娠など、健康を損なう様々なリスクを伴います。

また、近隣の住人など地域の方たちに迷惑をかける可能性もあるため、放し飼いはなるべく止めた方が良いでしょう。

なお、マダニは猫だけではなく、交人間にも感染症を引き起こす危険性があります。

放し飼いをしている飼い主さんは放し飼いを見直し、ボランティア活動などで猫に接する機会がある方は、マダニ対策を十分に行うことで、猫と人間の両方の健康を守りましょう。